狭心症とは

細菌やウイルス感染などさまざまな理由で肺に炎症が起こっている状態です。一般的には急性の感染症の場合をいいます。

心臓に血液を送る血管（冠動脈）が動脈硬化などによって狭くなり、血流不足から一過性の酸素不足になって引き起こされるのが狭心症です。心筋梗塞は、血栓によって血管が塞がれ、血流が途絶えてしまいますが、狭心症の場合は、血液の流れが悪くなることで、心臓を動かす血液が不足する「心筋虚血」になってしまい、胸の痛みや圧迫感、動悸、息切れを感じるようになります。ただし、心筋梗塞と違って、狭心症の症状は長くても15分以内に消えてしまいます。狭心症が原因で亡くなることはありませんが、治療せずに放置すると、次第に狭窄がひどくなり、やがて心筋梗塞を引き起こす可能性が出てきます。

狭心症の原因

細菌やウイルス感染などさまざまな理由で肺に炎症が起こっている状態です。一般的には急性の感染症の場合をいいます。

ほとんどの場合、動脈硬化によって冠動脈が狭くなり、血流が障害されることが原因となります。しかし、動脈硬化がないにもかかわらず、冠動脈が痙攣(けいれん)性の収縮を起こして起こるタイプもあります。また子どもの病気である川崎病の後遺症や大動脈弁脈症が原因になることもあります。

狭心症の症状

狭心症にはいくつかのタイプがあります。

• 労作性狭心症 「階段を上がると胸が締め付けられるように痛い」「力仕事をすると胸が苦しく痛む」など体を動かした時や、運動した時、入浴の際に症状が出ます。痛みの持続時間は短く、30秒から１５分以内におさまります。
• 安静時狭心症 就寝中（特に明け方の午前3～5時）や横になっているときに起こる狭心症です。冠動脈が一過性の痙攣(けいれん)を起こして収縮し、血流を一時的に途絶えさせるために起こる「冠れん縮性狭心症」といわれています。痛みの程度や時間などは労作性狭心症と同じです。心筋梗塞は起こしにくいものの、痙攣(けいれん)がひどくなれば突然死の原因である「心室細動」を引き起こすリスクが高まります。
• 不安定狭心症 狭心症発作の頻度が多くなったり、ニトログリセリンが効きにくくなったり、発作時間が長くなった状態です。不安定狭心症は放置すると非常に危険で、心筋梗塞の前触れともいえます。

狭心症の検査と診断

狭心症の最初の診察では、発作が起きた時の状況を問診し、心電図、胸部レントゲン検査、超音波検査、血液検査などを行います。高血圧や脂質異常症、糖尿病などの危険因子があるかどうかもチェックします。

狭心症が疑われるときには、次のような検査をして、診断の確定や治療方針の決定を行います。
1 ）運動負荷心電図・・・運動を行ったとき、心電図がどうなるかをみる
2 ）心臓CT検査・・・心臓に酸素や栄養をおくる冠動脈と呼ばれる血管の状態や、心臓の全体像をみます
3 ）ホルター心電図・・・心電図を24時間、継続して記録する
4 ）負荷心筋シンチグラフィ・・・心筋の虚血状態をみる

狭心症の治療法

治療方法を決めるときの原則は、
①現在感じている痛みや苦しみを取り除く
②将来危険のある心筋梗塞発作を予防する
③心臓を治療して悪化しないように予防する
です。患者さんの症状の程度や冠動脈の病変の状態によってさまざまな治療方法が考えられます。

労作性狭心症は冠動脈の動脈硬化が原因の大半を占めていますから、動脈硬化の進行を抑えることが基本です。禁煙、肥満の場合の減量、脂質異常症や糖尿病、高血圧など生活習慣病の改善に取り組んでいきながら、薬物療法で治療を行います。冠動脈を広げる薬、冠動脈の血栓予防の薬、心臓の負担をとる薬などがありますが、いずれも予防のための薬です。

安静時狭心症の場合は、血管拡張作用をもつ薬で発作を予防することになります。安静時狭心症でも動脈硬化がある程度関係していることが少なくないので、前述したように生活習慣改善が大切です。

薬物療法では対処しきれない場合や心臓の状態が悪い場合は、細くなっている血管を広げる血管内手術やバイパス手術で血液の迂回路を作ることもあります。 ちなみに発作時に飲むニトロですが、これはあくまで発作が起きた時のための緊急用の薬であり、ニトロがあるから大丈夫、ではなく、ニトロを持ち歩かなくてもいいように治療をすることが大事です。

狭心症の日常生活の注意点

動脈硬化の進行を予防することが一番大切です。

脂質異常症や糖尿病、高血圧の症状をお持ちの方はすみやかに治療に取り組みましょう。

• 食事のポイント ・食塩の摂取量は、1日6ｇ未満に
  ・コレステロール（卵黄、バター、レバー、いか、うなぎ、たらこ、など）の多い食品は控えめに
  ・食物繊維はコレステロールを体外に排出する役割があるので積極的にとりましょう
  ・不飽和脂肪酸（まぐろ、さば、いわし、など魚の脂やオリーブ油などの植物油）はコレステロールを下げる作用があるので多く摂りましょう
• 無理のない運動を 運動は心臓や肺、筋肉の機能を向上させ、血液循環を良好にすることから、単に肥満解消だけでなく、血圧低下に効果があります。運動の内容や程度については主治医に相談してください。
• ストレスは適度に解消しよう 精神的ストレスの多い仕事や、激しい肉体労働をともなうものは避けましょう。
• 禁煙は基本 たばこを吸うと、脈拍数が増え、血圧が上昇することに。血液中に一酸化炭素が増え、本来酸素を運ぶはずのヘモグロビンと結びつくため、心筋への酸素供給量が減ってしまいます。そのほかにも、血管の内側の細胞にダメージを与え、動脈硬化を促進し、HDL（善玉）コレステロールを減少させ、酸化LDL（悪玉）コレステロールを増加させることがわかっています。
• 入浴 お湯は40℃程度のぬるめにする。冬は、浴室との温度差を少なくするため、脱衣所も十分に暖める。
• その他 排便時などにいきんだり、前屈みになって重いものを持ち上げたり、強くものを握ったりする動作はなるべく避けましょう。