インフルエンザ予防接種の必要性

インフルエンザの予防対策の中心は、予防接種であることが世界的に認められています。
予防接種の有効率は70％程度といわれており、もしインフルエンザに罹患した場合でも重症化を防ぐことができます。
ワクチンを接種すると、免疫力が高まり、ウイルスの増殖を抑制します。ウイルスがある程度増えて発病する可能性はありますが、肺炎や脳炎などの重症化を防ぎます。

接種の回数

• 13歳以上の方は、１回接種を原則としています。 13歳未満の方は、２回接種です。 当院では、小学生以上から対応いたします。

インフルエンザ予防接種を受けるタイミング

インフルエンザ予防接種はインフルエンザが流行する前に受けておきましょう。接種してから効果が出るまでに2週間程度かかるため、10月下旬から11月頃（遅くとも12月中旬まで）に接種しておくことをおすすめします。
ワクチンはウイルスの型によって異なるため、毎年、どの型のインフルエンザウイルスが流行するのかを予測して作られています。もし型が合わなければワクチンの効果がなく感染して発病することになります。接種後の免疫力の増強効果は約４~５ヵ月程度です。

乳幼児、高齢者の予防接種について

乳幼児のインフエルエンザワクチンの有効性に関しては、概ね20～60%の発病防止効果があったと報告されています。また、乳幼児の重症化予防に関する有効性を示唆する報告も見られます。
しかし、乳幼児をインフルエンザウイルスの感染から守るためには、ご家族や周囲の大人たちが予防接種を受けておき、手洗いや咳エチケットの徹底、流行時期は人が多く集まる場所に行かないようにすることなどで、乳幼児がインフルエンザウイルスにさらされる機会を出来るだけ減らす工夫が大切です。
高齢者の方がインフルエンザにかかると、他の細菌による肺炎などの二次感染を起こしやすく、命にかかわることもあります。また肺炎を引き起こす代表的なものが「肺炎球菌」ですが、65歳以上の方は5年ごとに肺炎球菌ワクチンを定期接種で受けることができます。日頃から健康な方でもインフルエンザにかかると重症化することがあるので、必要な予防接種はきちんと受けておきましょう。

インフルエンザ予防接種の注意点

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンといって、インフルエンザウイルスの感染性を失わせ、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して作ったものです。したがって、ウイルスとしての働きはないので、ワクチン接種によってインフルエンザを発症することはありません。

• 副反応について ただし、免疫をつけるためにワクチンを接種したとき、免疫がつく以外の反応がみられることがあります。これを副反応といいます。季節性インフルエンザで比較的多くみられる副反応には、接種した場所（局所）の赤み（発赤）、はれ（腫脹）、痛み（疼痛）等が挙げられます。接種を受けられた方の10～20％に起こりますが、通常2～3日でなくなります。
  全身性の反応としては、発熱、頭痛、寒気（悪寒）、だるさ（倦怠感）などが見られます。接種を受けられた方の5～10％に起こり、こちらも通常2～3日でなくなります。
  また、まれではありますが、ショック、アナフィラキシー様症状（発疹、じんましん、赤み（発赤）、掻痒感（かゆみ）、呼吸困難等）が見られることもあります。ショック、アナフィラキシー様症状は、ワクチンに対するアレルギー反応で接種後、比較的すぐに起こることが多いことから、接種後30分間は接種した医療機関内で安静にしてください。また、帰宅後に異常が認められた場合には、速やかに医師に連絡してください。

予防接種の費用等

インフルエンザワクチンの接種は病気に対する治療ではないため、健康保険が適用されません。原則的に全額自己負担となり、費用は医療機関によって異なります。しかし、予防接種法（昭和23年法律第68号）に基づく定期接種の対象者等については、接種費用が市区町村によって公費負担されているところもありますので、お問い合わせください。（定期接種の対象でない方であっても、市区町村によっては、独自の助成事業を行っている場合があります）。
65歳以上の高齢者の方と、60~64歳の基礎疾患のある方は、インフルエンザにかかると重症化しやすく、インフルエンザワクチン接種による重症化の予防効果が大きいと考えられるため、定期の予防接種の対象となっています。地域の医療機関やかかりつけ医等でインフルエンザワクチンの接種を受けることができますが、自治体によって実施期間や費用は異なりますのでお問い合わせください。

インフルエンザ予防接種後の注意点について

当院では美容医療に使用している極細針を用い、痛みを最小限に抑える予防接種を心がけています。
①　 接種日の入浴は可能です。激しい運動だけは控えて下さい。アルコールは少量であればＯＫです。次の日の朝からは、運動も含め、普段どおりの生活を行って下さい。
②　 接種後2週間程度で抗体ができます。効果は約5-6カ月程度持続します。
③　 接種部位は、赤くなったり、腫れがでたり、かゆみが出ることはありますが、特に問題はありません。3-4日でおさまってきます。接種後24時間以内に37.5℃を越えるような発熱や、他の場所にぶつぶつやかゆみがあればお電話にてご連絡下さい。
④　 13才以上の方は一回の接種で大丈夫です。
⑤ 　接種後はもむ必要はありません。
⑥　 その他ご心配なことやご質問がりありましたら、 いつでもtel.088-625-2333までお問い合わせください。